2013年12月27日金曜日

香港デビュー




本年の最後は香港デビュー。とても素敵なお人柄の方々と共演するのです。


ヨセフさんとヘンリーさんと打ち合わせ&リハ







Youth スクエアの立派な香港島の西にある文化施設の建物。







あいにく自身の演奏中の写真がありません・・・。








とにかく、近隣諸外国の国民性、進行、演奏をよく学べた気がします。


本年は韓国、台湾、香港でデビューしました。
また詳しくお伝えしますが、それぞれに良き特徴がありました。
何より自身の良い修行になったと思います。




今からは製作家、竹山氏のお手伝いと補助に出かけます。



香港のプロの先生方と生徒のみなさん



なかなか無い、製作家とのコラボですが、彼は既に相当な有名製作家です。

凄い事だと思います。


2013年12月25日水曜日

斉藤さん




先日、関西を訪問された、アムステルダム在住の斉藤さん。
以前に購入した彼の製作による楽器のヴォイッシングをお願いしました。

私の兄くらいのご年齢ですが、お若くて何より知識が豊富でいらっしゃいます。

色々な歴史的観点、楽器的観点の疑問や質問には、いつも興味深い回答を
下さるので勉強になります。勿論、楽器の質の高さは言うまでもありません。

いずれ、私のお弟子を集めてバロック時代の「楽器製作者」の歴史勉強会をして
下さるとのこと。

楽しみです。


アンリュウリコーダーギャラリーにて、


2013年12月20日金曜日

音楽家の卵たち ♫ 伝えるもの 得るもの




本年と今年度も終わりに近づきつつあります。

週の半分を2大学で、器楽合奏を6講、大阪では教材研究講義を1講、
そして京都ではバロックを学ぶ音楽学実習という受け持ちの一年でした。

幸い非常に真面目に、かつ楽しみながら学ぼうとする学生に恵まれ、
フィジカル、メンタル共に乗り切る事が出来ました。

アルバイトとはいえ、200名弱の音楽を専門とする大学生に接していると、
こちらが学ぶものも多く、また、リコーダーの本来の魅力を伝えるモチベーションが
高く保てる気がします。


何より、楽しそうな素敵な表情の記念写真を授業終了後に3クラスで撮影してみました。
専門学生の素敵な笑顔をご覧ください。


京都市立芸術大学の器楽合奏クラス



大人数が吉と出た大阪音楽大学のクラス。ここではメンデルスゾーンの交響曲アレンジに挑戦しました。


大阪音楽大学の器楽専攻と声楽専攻が多数の抜群のハーモニークラス


2013年12月15日日曜日

アンサンブル公演




ガナッシュリコーダーアンサンブルの神戸公演を終えました。
ありそうでない(と思いますが)、西日本唯一のリコーダープロ集団です。

とても素敵なお客様、学生さん、各種他楽器のプレーヤーの方々にご来場戴き、良き晴天日和、
かつ満席のご来場の中、無事に公演を終了しました。メンバー一同、心より御礼申し上げます。


メンバーとウッドベースの木村氏 


気炎万丈、しかし妙に冷静という、プロ独特の種々様々な展開に、戸惑いとお疲れになった方も
おられたのではないかと心配しておりますが、前代未聞、かつ唯一無二の舞台にはなったかと思います。

今後も今までになく、しかしおしゃれで新しく、真面目で楽しい、
少し欲深い芸術舞台を目指して邁進すると思います。







会場の方、妻のサイドからの多岐に亘るサポート、将来プロを目指す優秀なお弟子である
予備軍、
中学生の直香ちゃんの懸命な下積みデビュー?にも随分と助けられました。下積み無き発展は、
即ち愛好の延長ですので、通るべき道なのですが、懸命に努めてくれました。
併せて日に日に上達著しいメンバーにもパワーをもらい、幸せこの上ない時間となりました。

今後とも、どうぞよろしくお願い致します。
誠にありがとうございました。




2013年12月6日金曜日

忘れえぬ時間に





アジアン・リコーダーフェスティバル:古楽コンサートにて


長い間、音楽芸術に携わり、(己のリサイタルなどは別にして、)お客様と共に、これほどの興奮と感動を共有した依頼コンサートがあったかしら、というのは正直なところ。

共演者のポテンシャルが非常に高いから。ド専門の音楽だから。
と諸説考察しましたが、結局はパーソナルとマンパワー。

写真は台湾のリコーダーの中心となっているHPに掲載されたものです。
面白いもので自国以上に諸外国で話題になるのです。

前記しましたが、今月には香港公演、3月に台中公演、というように、愛好家チーム連ではなく、
なぜか海外のプロ集団からのお声掛けが続きます。

日本との底辺が根本的に全く異なるのも興味深いところですか。
ついに抜かれてしまいましたねぇ・・・。





2013年12月1日日曜日

岡山に於ける不思議な「ご縁」




毎年自主的に開催されている岡山の「あんさんぶる・もも」さん(岡山市芸術文化団体認定)
の第7回定期公演が岡山シンフォニーホール・イベントホールにて行われ、普段の指導に加え、日、解説と進行のお手伝いをして参りました。






自身の地元での忙殺の中、メンバーのみなさんの「音楽」に対するひたむきさには頭が下がり、
定期的に地方指導に出向く唯一の非関西地区の指導団体なのです。
美しい音楽を奏でたい、という軸は一切ぶれないため、お手伝いを継続させて戴いています。

これは世の常でしょうが、集団にはたまには不可解な多少のメンバー入れ替えはあるものの、
基本的に「美しいハーモニー」を追求されるスタンスには変わらず、ゆえにいつも感動があります。

今回もたびたび「きれいな音色」も奏でていらっしゃいました。
自己顕示欲は音楽の邪魔ですのし、果たしてお聴きになる方には無関係な愚行でしょう。

さて、今回は関西から私のトップ弟子もお手伝いに。軸がはっきりしてスキルアップに。
また、偶然、以前に私のお稽古に来られていた方が会場の職員として就職されており驚き。

ついでに、妻の両親は岡山生まれ。
ついでに、私の父方の祖父は岡山大学の出身。
ついでに、アンリュウリコーダーギャラリーに勤務するスタッフの方のご両親のどちらかが、
この、もものメンバーのボスの中学での教え子とのこと・・・。

この岡山事変は何等かの「ご縁」かと思ったのでした。

非常にクレバーなメンバーのご友人の司会の方の元、愛好家の方々の美しい演奏に
充足した時間となった次第です。

お越し戴いた皆様、お手伝い戴いた方々、みなさんに拍手。

満員、大成功でした。





2013年11月24日日曜日

演奏、司会、通訳という重責を果たしました。




昨日、山岡先生と妻と共に2013アジアンリコーダーフェスティバル大阪の古楽コンサートを
無事に、しかも「熱~く」演奏し、終了しました。



絶賛,高評などという言葉は客観的な史観ですので、自記は品格と教養に欠ける危険を
はらみますので、しかも知る由もありませんが、少なくとも壮絶な拍手を戴き、非常に高い
クオリティーでの演奏を果たした実感と満足感を皆さんに感じさせて頂いた気が致します。
超満員のご来場と皆様の拍手の頂戴には心より御礼を申し上げます。
素直に嬉しゅうございました。


加えて、2日目は次世代の音楽家のコンサート。のほほん日本と違い、ここのエントリーと
気合には種々様々に脱帽でした。
進行と通訳を通し、その気合い、ひたむきさには20年前の日本をみました。
素晴らしい若者での90分でした。最後には主催者の竹山氏からのサーティフィケイトを
お渡しし、会を終えました。明らかに異なる未来あるネクストゼネレーションでした。


エグゼクティブ・ディレクターの竹山氏からのサーティフィケイト授与



その後は各国の代表団の演奏。個性、奏法、立ち居振る舞い等を興味深く拝見。
ラストはトップの代表の5重奏。これはには感激でした。まさにアジアの代表格の
先生方の集結だった上、アジア成長戦略に密接に関連する現実だからでしょうか。
ゆえに、欧州の製作者の熱心なご拝聴も真剣だったといえましょう。





「国際」フェスティバルだけに。その3割は外国の方々。大阪とは思えませんでした。
しかも、欧州一流の製作家の大集合に、日本以外からの演奏家のご拝聴の多さには、
相当なプレッシャーを感じましたが、燃えたのも事実。

写真を撮るキュングさん (良い子はしてはいけませんw)


演奏は敢えてスリリングに、しかも大胆に。
山岡先生のお力を仮り、堅実、確実なテクニックと遊びの要素満載の絶妙な空間が
生まれた気がします。確実かつ自由な演奏は魅力的です。


お越しのお客様、前記、ここはどこ?というほどの外国人の方々、メーカーの
モーレンハウエルさん、キュングさん、クレミッシュさん、ローマーさんを初め、
多数の海外メーカーの方々、ディーラーの方々にもご拝聴を戴きました。


日本でこんな凄い(古楽演奏会は山岡先生ご発案のプログラムですが・・・)演奏会は、と、
それこそ、外国人の方々に絶大なご称賛を頂いたことは、非常に幸せで貴重でした。

唯一の自慢は?全ての国々の諸先生方を既に全て知っていた事でしょうか。
最近の日本の聚落では日本のプロの未来はありません。どうするのか。


未来への計画や世代計画に完全に失敗した我が国のはかなさも同時に実感しました。
まだ遅くないはずであり、せめてもの情報収集に奔走。次世代を育成せねば自分の未来も
ありません。台湾、韓国はうまく渡しているようです。

台湾には最近リコーダーの専攻の大学が誕生。40代の教授が誕生した旨。
日本は日に日に滅亡にまっしぐらですが、個人スキル高い若者は実は私の近くに
数人存在しています。
下手に日本の大学に行けばかえって問題でしょうから今後が課題です。



最終日は今年末の香港公演の相談、台湾は台中に30前後の留学帰国組の相談に
のります。近い将来、大阪の私の弟子と台中の若者の交流を始める予定です。


スキルの高い台中の近年帰国組。素敵な人格、テクニックと音色に脱帽。来年から共演します。



国際フェスティバルでは当然ですが、英語は必須。
今後を考え、お弟子への英語レッスンも始めなければなりません。


しかし、果たして結局は別の安定職を得て、愛好家として楽しんでおられる事ことが、
実は最も楽しい方法かもしれませんね。それだけに最終日は徹底したアマチュアの
コンサートが行われるそうです。




何より、一個人製作家とスタッフ、そして少数の協力者のみでこのイベントを成し遂げた
事実は、日本よりもむしろ海外の演奏家、製作家には歴史的になったと思います。









2013年11月22日金曜日

満員にもほどがありますかしらん




日本の方(人)は実に堅実で、例えば今日行われる演奏会のご予約などは
しっかりと事前にされるのも意志力や決断力でしょうが、これが近隣国の方々には
同様には行かず、
聞くところでは、直前に7枚!や、売り切れの告知を見てから、どうしても行く!などの
ゴリ押しなどの珍騒動もあるようです。

おかげさまで、非常に多くのご来場が確定している明日と明後日の古楽と各国のコンサート。
果たして、ゆったりお座り頂けるかは、甚だ心配な状況です。


演奏家としては非常にレアでコアな古楽コンサートをより多くの皆さんに
ご拝聴願えるのは大変幸せですが、あまりに満員だと、お客様のご機嫌が
悪くなったり、信じられないトラブルなどが起こりがちなのも事実です。

全ては「音楽」ですから、適切な空間でご拝聴頂けるように努めますが
どのようになるのでしょう。

少なくとも、こちら側の本日のリハーサルは物凄く順調でした。

調律はリハーサルから専門の方にバッハ・リーマンで。
リコーダーはF,Gのアルト。Dのテナー。
思わぬサプライズもあります。








いよいよアジアン・リコーダーフェスティバル大阪が始まります。

これは、関西では画期的な出来事。前記、ご尽力の末の賜物です。
大阪だけに、東京からは山岡先生のみですが、近隣国の先生方の演奏や
発想も実に楽しみです。

これからの成長も見込める国々だけに、存外若くていらっしゃいますし、
すべてが本場への留学経験者で50代。唯一の40代がわたくしですw

前日、既に多くの外国の方々は来阪されており、英語や中国語が飛び交っていました。
展示場では見たこともないリコーダーや新開発品もスタンバイされていました。


このブログをご覧になって、コンサートにご来場チケットをお持ちの方。
どうぞ、少しお早めにお越しください。2つのコンサートは超超超満員です・・・・




2013年11月20日水曜日

22日の予定と内容と側面




この土曜日にアジアン・リコーダーフェスティバルにて演奏を予定している楽曲の中で、
「フラウト・イタリアーノ」という表記がありますが、

これは、通常の F (ファ)が最低音であるアルトリコーダーのある種の亜種、派生楽器で、
当時、イタリアを中心に好んで演奏されたと伝えられる G (ソ)が最低音となる
アルトリコーダーの事なのです。非常に派手な独特の音色を発します。


専門家は別として、通常それほどお聴きになれる機会は(ましてや二本とチェンバロ)
稀で、もしかぜずとも、関西地方では史上初の機会かも知れません。


G管アルト、とも呼ばれる古楽らしいこの楽器は、製作する製作家も世界に決して多くなく、
故にそれほどメジャーに購入することは可能ではありません。

今回は共演をさせて戴く、山岡重治先生が製作を開始された時に、それこそ1番か2番?に
注文をさせて戴き、その1年後に私の元に届いたものです。
吹き鳴らしも終え、とても良い状態です。

先生も同じ楽器ですので、製作者自身の演奏と演奏家しかし購入者、の演奏が重なるというのも
興味深い事かもしれません。



他の楽曲では、ドイツ、フランスで好まれた、ヴォイス・フルートと言われる D (レ)管のテナー
によるフランスバロックの大家、J.M.オトテールの第2番のデュオも演奏します。


本家のHPには記載されていませんが、ありがたい事に既に「満席」になっており、
当方も楽しみゆえ、よく眠れず、武者震いが無くはありません。

お祭りとは言え、日本屈指のプレーヤーの先生との共演ですから、ハイクオリティなコンサート
は間違いなくお届け出来るはずですが、もしかすると最初で最後になり得る組み合わせ、
のような気もしており、
それだけ、在阪製作家、竹山氏がこの様な共演という素敵なご要望を強く下さり、尚且つ、
この機会を下さった事に深い感謝の意を表するものなのです。



少なくとも、関西では初めての国際的なリコーダーの集まりだけに、
明日はニンニク注射で体調管理でございます。



http://www.a-rg.jp/2013Asian/concert/concert_22.html







2013年10月4日金曜日

アジアリコーダーフェスティバル 大阪




今秋、大阪にてアジア各国のリコーダー奏者が集まられ、フェスティバルが開催されます。


以下のHPをご覧になって下さい。

http://www.a-rg.jp/2013Asian/index.html



2013年9月1日日曜日

オブリガート




久しぶりに身内で演奏のお手伝いをして来ました。
私の役目は声楽のオブリガートでしたが、バロック作品での声楽と器楽との対峙、協演は
とても勉強になります。

それだけにプロ志向の愛弟子数人が駆けつけてくれて見守ってくれていました。
色々と確かに勉強になったと思います。
うまく吹けました、というレベルとは違い、音色的に複雑ですので、ですね。




作品の持つ魅力は当然。前奏、間奏、後奏での音色と、声楽との協演での音色に加え、
調性感やら、詩の持つ意味やらで全て音色を変えて吹かなければいけません。

特にリコーダーの単一的音色では、これが難しいわけです。


疲労困憊でございます。



2013年8月30日金曜日

本の完成






8月にお呼ばれして、実践させて戴いた台北に於ける三日間は九時間に及ぶセミナーをベースに
「リコーダーでジャズを楽しみましょう」というテキスト本(英語)を作成、本日完成しました。








残せるものは早いうちに(・・;)
そして、誰もやってないうちに・・・。


実際にセミナーを実践したわけですが
結局はバロック音楽との共通項の多さに音楽の歴史連鎖を強く感じた次第です



2013年8月21日水曜日

東京リコーダー協会セミナー



今日などは長年お声がけを頂いている東京リコーダー協会の主催で愛好家の方々が
集まる大合奏セミナーで、午前から約6時間ほどで指導をさせて戴く。

留学時の授業でこの大合奏の授業が約3時間のぶっ通しであった記憶は強く、
故に受講される方々の集中力を保ち続けるにはそれなりの技と間が必要。
師匠フィリップは緩急付ける指導力がずば抜けていたことはよく覚えており、それだけに
喋りすぎ、吹かせすぎ等に細心の注意を払う。


個人的にリコーダー臭い作品を非常に好まないため、どうしてもそうでなはい音楽を提供し、
指導してしまう傾向があるのは果たしてそれが良いのかどうかではあるが、アレンジ作品が
大半を占めるのは事実な世界なので、許して頂こうかと。






今回はメンデルスゾーンのシンフォニーからの第2楽章、と、己のAKP作品第1作「ふるさと」。
この「ふるさと」は本来は4人用提供作品だが、大合奏にも適合するらしい~と、
既に存分に出回っている台湾からの情報で知ったのだから興味深い。


南の海の漁業権だけに留まらず、リコーダーの世界もアジアを席巻しつつある国からの
逆情報、というかエクスペリエンスの逆輸入というか・・・。
それだけに、制作した当方に先々への指導依頼も多い。


と、いうことで、非常に稀有な日本でのセミナーに出かけてきます。
自国語での指導、というだけで随分と苦悩は少ないのはありがたい。



後記 ;;


近日で3カ国の多くの愛好家の方々に接した事になるが、それぞれ良い面では、
とても熱心な事、プロに敬意をお持ち下さる事、については共通している。
先生はどの国へ留学され、誰に習ったのか、とほぼ聞かれる。
存外、イギリスが少ない(学費が高い)ため、ことの他、興味を持たれるもの。


その、スペシャリストについて明白に存在を感じ取る力は台湾にある。

シラブルによるタンギングの「ある一線」、ということに関しては、
日本人愛好家に一日の長がある、というか、有利なように思えた。

韓国は指導ではなかったので以前の感覚になるが、大変器用で熱心。
しかしさめやすいか?


で、
言語とタンギングと作品は全て音楽に関係してくることは明らかな事でしょう。



全体的に日本人は冷静沈着で無駄な動きは少ないのが良い。ただし、クールで抑揚も控えめ。
台湾は躍動感と熱意に満ち溢れていて、その探究心は半端無い。しかし楽器の質に欠けるか。
韓国は絶大な拍手と歓声を惜しみなく浴びせてくれ、しかしあくまでも静観もしている感じ。


これ、全ては主観ですが。






2013年8月16日金曜日

オブリガート・リコーダー




月末にリコーダー・オブリガートにてお手伝いをさせて戴く声楽の発表会をご案内します。



2013年8月8日木曜日

セミナー3




朝に胃の調子をひどく崩すも、そんな事は関係無い。
最終日の講習に向かった。午前は立派な盧州のKHSホールである。
スタンウェイも普通に置いてあるし、使える。


ここは9月6日に演奏予定の会場で、午前はリコーダー大合奏。


急遽な時間変更や遅刻、伸び、などの習慣には慣れぬものの、
今日は香港教育大学の学生が参加のため、よりモチベーションが上がる。
香港の学生達にはより英語がダイレクトに通じる。


留学時の経験活かす大合奏かなw


昼食のあとは最終日なので、もう少し私の時間になり、
なるほど、修了証の授与と茶話会も開かれ、交流をはかる。



午後は教会旋法でマイルス・デイヴィスが提唱したドリアン旋法による自由演奏に挑む。
今日は70人はいたようだが、全員に個々に8小節を連続させてゆく。

皆さん理解も早く、三日目ともなれば、それは立派で完全なジャズ演奏をしてくれた。
国民性も合っていると思った。


香港の学生代表からの挨拶::しっかりしてはります





手前味噌だが、段取りも悪くはなかったのだろう。

初日は、Cジャム・ブルースのメロディから始め、Cブルースの簡単なコードを知る。
コール&レスポンスを3音で実践する。
同じくそれをブルーノートで実践する。
全員に12小節の作曲、あるいは即興を演奏してもらう。

大合奏で「イン・ザ・ムード」を体験し、スウィングジャズを体験する。

コードに支配されるビバップジャズからの離脱として、モードジャズを知る。
教会旋法も即ちグレゴリオ聖歌や中世の舞曲からの発展と考察を出来るのでわかりやすい。



私を招聘し、これを実践させた台湾の先生が何より凄いと思う。
彼自身も本当に勉強したかったようで多くの質問を寄せた。

デモンストレーション、構想から2年。今日で確かに自分の貴重な体験になった。

要するに、自分の知るジャズを裏付け出来た形だ。勿論テキストをリメイクし、今後も
役に立てばと思う。

また、海外でセミナーを実践出来るかどうかも貴重な体験となった。


香港教育大学の学生諸君!



ここからは、決して自慢ではないが、

数人の方々から、先生は日本人らしい英語?ではない、なぜこうわかりやすのか?
という「妙な」質問をされた。

自分の知る日本人の英語はフラット、要するにワードは多いが発音、イントネーションが
非常に妙だ、と、そういう事をはっきりおっしゃる。

確かに日本の完全に間違った英語教育の弊害だ。
ラジオはレイディオ。テレビはティーヴィーとなぜ教えないのか不思議だ。

自身は小学時代のカナダ生活、大学院でのロンドン生活、諸外国へのふわふわ旅行の
賜物だと思っているが、思わぬ褒め言葉に、実は少し報われた気がした。

あまり褒められることが無いと、存外嬉しいものですね(*´д`*)


楽器へのサインなど、恐縮至極でした




たくさんの方々が共に写真、サイン、CDの御購入と、非常に実りある期間となったことは
自分史に刻まれると思う。


認定証と記念撮影、若手がとても多い



逆にそれだけ相当なプレッシャーでもあったという事も事実だ。




来月の9月4日に国立音楽庁、6日に盧州(台北市西北部)でのコンサートで再び来台する。
セミナーに比べれば、喋らないで良い分、気分は楽である。


取り敢えずあすの夜に帰国するが、日本食を!!!



2013年8月6日火曜日

台北セミナー2日目




2日目。

今日は一通り昨日の復習をし、昨日のシンプルなCブルースにベースラインを付けていく。
特にバスリコーダー好きにはたまらないひとときだと思う。

その後、メロディ組、コール組、レスポンス組、ベース組を構成。

次に、ブルーノートのアップスケールとダウンスケールを伝え、徹底して吹き込んでもらう。
理論で理解するのでは無く、フィーリングが重要なのだ。
特に日本人は真面目に教えてしまうきらいがありはしないか。

実際、「真面目」に美徳を見出し過ぎて、かつ「語彙の多さ」故に
我々はシャイでイントネーションが無い感情のわかりづらい国民、と言われるのだろう。


主催、発案、通訳はミンチョン・ウー先生



セミナーらしく、暫く時間を与え、自分で12小節をブルーノートで自由に作ってもらい、
60余名の全員を繋いでもらう作戦をとった。これは壮観だった。個性もあり楽しい。

勿論、わたしのこの方法論は私自身の考えだけではなく、あらかじめ友人のジャズメンに
相談とレッスンをするためのレッスンを受けていた賜物である。真面目だ・・・。

何も知らぬのに、それらしく教えるのは、非常に底が浅く嫌いなきらいがある。
造詣か経験は深くなくては、スキルの高い人にはバレるからだ。


さて、

ただ、ジャズはとにかく「雰囲気」がリンクしやすい音楽なので、いかに楽しい気分にし、
簡単でも構わないからとにかく参加し、思考して、スウィングして~とお願いする。

そのためにはこちらも恥をかかねば始まらない。昨日の歌(ブルース)に続いて、
リコーダーでのB.B.キングばりのブルージー芸などを披露した。


代表者を募う


おもしろいもので、

受講生の方々が例えば、小休憩の時に写真を撮って欲しい、
サインを欲しい、などと距離を確実に詰めてくる。
ダイレクトな国民性は楽しいもの。愛想を振りまいてきました・・・。


予定していた「モード・ジャズ」については時間が足りず、明日に持ち越すが、
昨日よりみなさん今日は確実に何かを掴んだ感じで、それを個々に伝えに来てくれる。

ある人は日本語まで喋るが、英語は堪能であり、質問もダイレクトで本当に熱心だと感じた。


真面目に受講されるみなさんを見て回ると質問がしばしば


あす、更に16人の香港の大学生が参加するという情報。
教室に入りきらないために、ホールで行われるとのこと。


興味深いのは、こちらの主催者から聞いた情報で、

無料の(或いはそれに近い)セミナーは参加者が多いのだが、そうではなくこれほどの
受講生がいる事は非常に希なのだそうだ。
20年来で初めてです、とベテランの教育関係者から話を聞いた。



要するに、それだけリコーダーで新しい事に向かいたいという気持ちの現れなのだろう。



やり甲斐は非常にあるが、もうホームシックばんばんである。





台北セミナー:Summer Seminar Jazz Recorder 8月5,6,7日




2年前の訪台で気に入って戴いてから2年。去年のワルター・ファン・ハウヴェに続き、
今年は私の年なのだそうである。光栄な事だが、現代曲や西洋人によるバロック、
ありがちなリコーダー大合奏には実は国民はもう辟易なそうで、それがゆえに、不詳
わたしにお役がまわってきたという事である。

確かに20年ジャズをジャズメンと共に演奏して来た妙なリコーダー奏者など
世界に存在しないわけで、よくぞ招聘して下さったものだ。

それだけに普通に対し、食傷気味な台湾全土と香港からの奏者や生徒、学校の
先生型の申し込みは今回殺到したとのこと。
日本との差異はもう莫大だが、それも日本らしい。
発想自体が無いのだから仕方ない。
わたしも自分からは売り込まないのでこんな事は生涯行われないだろう。
また日本人にはどうやら理解出来ないようだ。バロックと同じなんだが。



朝7時起床。

タクシーで会場に向う。20分少々で渋滞とは逆向きにすんなり到着。結構だった。
タクシーの運転手が日本語で「ありがとう」と言ってくれる。嬉しいではないか。しかも安価。

会場は立派なKHSという音楽会社のビルで、非常に綺麗な研修室。
早めに到着したため、ゆっくりと準備に入る。


国民性とは関係ないだろうが遅刻も多い。こちらはその分、仕事が減るのでこれも結構。

休憩10分もトイレ行列で25分になり、結構。
まぁ、約束時間が読めない事には慣れてきた。



セミナー室の壁三面には見たことのない程の長さのホワイトボードで恐れ入る。
しかし、大変ありがたい。言葉のリスクはこれでかなりカバー出来るはずだ。

KHSという会社のボスを紹介され、ご挨拶をする。
同じく香港のヘンリー・フォーさんにもお会いしてご挨拶。

秋の大阪でのフェスの話になりかけたものの、彼が「今は大変でしょうから、
後ほどまたお話しましょう」と気遣ってくれる。とてもお人柄な方。
フェイスブックで私の師匠:フィリップ・ピケとも知り合いだと判明し嬉しかった、と話した。

現在、開始6分前という状態だが、まだ20人くらいしか揃っていない。
国民性というか、おそらく数分押す気がする。

現実的な展開を予想して最後に練り込む


今日はバロックとジャズの相関性、共通性、歴史について話し、
フランスバロックのシャルパンティエの作品をバロックからジャズに変えていく作戦だ。

いかに同じ芸術的要素が共通しているかを知ってもらう。解離性をとにかく払拭し、身近に楽しく
作品に触れて貰うことはいらぬ誤解を解くのに必要である。


とにかくイントネーション豊かに英語を展開するとみなさんに伝わる。


しかし、己のどこまで言語中枢が回転するかが未知である。緊張こそしないが、
ドキドキだがワクワクする。とにかく知らないアジアの人達だし、やりがいがある。


非凡な出来事が存外暮らしの中では少ないが、こういう事は自分のスキル向上に役立つと思う。




(講義前に記載)

今日は62名。うち3名は香港から来台。


全体にこちらが考えていたより、相当なリコーダー的スキルは高かった事が驚きである。
それなりのセミナーだろうし、それの受講希望者なのだから当然だろうが、よく理解をし、
実践も出来る方々の集まりだった。恐るべし台湾である。

ただ、まだまだバロック音楽の基礎的知識や指導、各時代の形式、様式、ビート感などの
知識には欠けるため、そこにはまだ余地があるように思う。結構いい加減で吹きたいように
吹くという悪しき習慣。からだのくねらせもいけない。



明日は今日のCブルースを発展させ、ブルーノートを上昇、下降使用。
ビバップジャズから一転、モードジャズについて解説、展開をする。

前夜に猛勉強中である。

3キロ痩せました。



2013年8月1日木曜日

台湾若手パワー




訪台の次の午後からは、9月のコンサートのリハーサル。

ここは、ミンチョン先生とその生徒のイー・シン君(29)とヤオ・ティン君(16)というメンバー。



とにかくここにも明るい未来がありました。
イー・シン君は他楽器もハイスキルでこなし、音楽的繋がりで仕事を順調にこなしているそうです。

一方のヤオ・ティン君は最近に台湾トップの高校に合格。その中の更にハイクラスを目指すそうで、リハのあとは塾に飛んで行きました・・・。

ところで、彼の父は配送会社の社長、母が重役というボンボン!

特にお父様は以前お会いした時にもお話をし、ご馳走をしてくださったのですが、自分の進んだ会社社会を絶対に息子に歩ませたくない、と、息子の芸術家への道をとにかく支援しているとのこと。

直接、社長室に招かれビジネスマンの良くない点をご説明下さいました。理解と造詣が深く、幸せに思いますが、質素で成金との付き合いもしていないそうです。息子は環境抜群なれど、お父様からは少々プレッシャーがかかるでしょうか。しかし、息子を幸せにしたいというロジックが明確で、それが息子にも生かされているのでお話に聞き入りました。

私が両親に色々と感謝せねばなりませんねw


イー・シン君&ヤオ・ティン君


その後、歓迎の宴をして下さったのですが、そこには2年前に知り合ったイー・チャン君も
同席してくれました。彼はアムステルダムの王立音楽院3回生で、帰省中。2年前の台北や
去年のアムスで会った時よりも、洗練され鍛えられた感じがし、もはや風格までが出ていました。


イー・シン君とイー・チャン君、ミンチョン先生

今や飛ぶ鳥落とす勢いのオランダのリコーダー大合奏団のロイヤル・ウィンドについて
取材してみました。

ざっと明かすと、数プログラムを全て暗譜。土日に7時間の練習を毎月。本番前はもっと・・・。
勿論、彼自身は自分の古楽としてのリコーダーも学び、通奏低音やバロックスタディやらで大変な
はずです。実際、非常にタイトな生活だと言っていました。更に音楽学を学びに進学予定だそう。

イー・チャンのお父様も中華航空の重役で、息子の芸術家への道を支援されています。
夕食もご一緒下さいました。私がエアライン・マニアゆえに、それぞれのフラッグシップ、
台湾の中華航空の上昇気流と日本の日本航空の聚落について取材もしました。
詳細は伏せますが、中華航空は今や大阪に週70便ですから凄い成長です。
(カーゴは今ひとつですなっ、だそうです)



とにかくスキルとモチベーションはハンパ無く、吸収する力まで備えていますからリコーダーの未来は非常に明るい気がしました。そういう若者を育てる環境を作った事実には素直に敬意です。

しかも日本からの奏者を招聘して共演させ、経験を積ませるわけです。
こちらも、彼らとは近日でもグループを組めるでしょう。
私の新しいCDも喜んで聴いてくれるようでした。作っておいて良かったという事はこれからもありそうです。
とにかく本番が楽しみな、充実したリハーサルでした。





何より少々消極的だった妻が「英語を喋ろうと、し始めた」のも興味深い事です。

私の通訳を拒んだり、逆に、相手の目を見て名詞と動詞で喋りなはれ!と指導するなど。
とても良い傾向です。鍵盤ではなかなか世界にまで出れないでしょうから更に勉強しないとですね。
要は喋れないと相手にされませんし、確かに喋れない人には話しかけませんわ、こちらも。

私のいない楽曲は通訳しませんから~w



しっかし、この2年ばかりで街のパワーから清潔度から何から何までスキルアップしている
台北・・・。


どがんかせんと!





2013年7月15日月曜日

公的セミナーと公演の予定





単純にセミナーやコンサートのお知らせなど、よく考えてみれば記載したことは少ないものですね。

この夏は?と、聞いて下さる方もいて下さるので、メインとしてのイベントのみ年内を一気にお知らせします。





7月20日:13時~      

コリア・バロック・ホール コンサート   韓国:ソウル 終了!



8月5日、6日、7日: 9時~12時  

新北市KHSホール セミナー   台湾:新北市    終了!
 





8月21日: 10時15分~       

大阪市此花区 クレオ大阪西 (東京リコーダー協会) セミナー   大阪府大阪市

終了!






9月4日: 19時30分~   

台北市国立音楽庁ホール コンサート  台湾:台北市



9月6日: 19時30分~   

新北市KHSホール コンサート  台湾:新北市



11月22日、23日: 19時~、未定

アジアンリコーダーフェスティバル  コンサート 大阪府大阪市



12月14日:未定        

神戸市ギャラリー里夢 コンサート  兵庫県神戸市



12月26日: 19時30分~  

香港市:場所未定  コンサート  香港




2013年7月12日金曜日






先般の「ふるさと」に続き、本日7月12日午後よりアンリュウ・リコーダーギャラリーにて
「からたちの花」の譜面が発売になります。

手前味噌ながら、AKPによる前代未聞のおしゃれなアレンジですので、ありがちな譜面とは
比較の対象には入れてもらえないでしょう。

是非、ご検討下さいませ。



倫理的にコピーとかは控えて下さいね~w。










2013年7月11日木曜日

KOREA BAROQUE社



来週に(これはデモンストレーション&AKPのCDと楽譜のプロモーションですが)
韓国はソウルのコリアバロック社さんにてレクチャーと演奏をしてきます。


http://www.recorderkorea.com/board_view.php?data=idx%3D9901%26pagecnt%3D0%26letter_no%3D188%26offset%3D0%26search%3D%26searchstring%3D%26present_num%3D188||&boardIndex=4
皆目解読不能ですけど・・・


2013年7月8日月曜日

P・ブレッサンの到着





特別色でレッドステインの楽器



去年の五月に出かけた、オープン・デイズ・アムステルダムなる古楽祭への研修の際、
在阪の製作家、竹山さんに紹介を戴いた在アムスの製作家、斉藤文誉さんによる
フランス・ブリュッヘン所蔵のP・ブレッサンのF管アルトを注文。
今朝、その品が到着しました。


実に実に格調の高い、品格のある音色であり、繊細な演奏に見事に応えてくれそうな逸品です。
レスポンスは格別、特にダイナミクスに応える音色はプロ使用そのものでしょう。


日本人製作家の秀でた技術力と芸術力には脱帽です。


最低一年程は「慣らし」をし、舞台では2年後位に使用すると思います。



2013年7月2日火曜日

あすかホール




兵庫県の西部、太子町のあすかホールでの音楽祭に妻と共に招聘を戴きました。


立派なホール、クレバーな進行と役員の方々、ストレスの無い時間と歓迎、ありそうで
存外少ない素敵な時間を共有、提供をして戴き、それゆえにこちらも音質を重視しての
演奏をご提供出来たかという気がしています。



最後は会場の皆さんも一緒に合同演奏を





実はリコーダーとピアノという組み合わせは、「音量バランス」は当然、最も困難なのは
相手(ピアノ)が調律法が絶対的に平均律であること、こちらは古典調律に慣れている、
或いは純正律を求めるなど、非常にデリケートなものだというコトなのです。

現代楽器と根本的には古楽器であるリコーダーの独特の合わせ術とでも言いましょうか・・・。

ぶふぁ~ぶひぃ~どべ~っと吹くのは下品で嫌い、更に会場に「通る音」、綺麗な音質を
お届けしたいと思うプロ根性?みたいな方向性が結局自分の緊張感を少なからず高めます。
しかし、恐らく聴かれる方々には関係ないことでしょう。

こちらはそれにより適合しやすい楽器を選定したり、妻との長いデュオ経験でも妥協せず、
よく練習をする、というコトまでもする、ものなのです。





ともかく、

合唱を中心とした素敵な音楽祭でした。その第10回記念への招聘とは大変恐縮でした。

私の祖父のひとりはお隣の龍野の出身という歴史も相まって、私の素敵な思い出になりました。



しかし、どこにでも立派なホールにスタンウェイのフルコンがあるものですねぇ。