2013年5月31日金曜日

夏のセミナーのご案内(台北:新北市)




自分の宣伝というのは非常に胡散臭いものですが、そうも言っていられないのが辛いところです。


今夏、セミナーの講師を拝命しました。
最近の関西では生きにくくなって来ただけに、何かお役に立てるのはありがたい事です。



文中に誤り(教授(~_~;)←多分「教える先生」という意味?等)はありますが、
セミナー内容は正しく書かれているようです。

要は、前例の無い三日間のリコーダー講習会で、「リコーダーでジャズを演奏してみましょう」~
という内容。



一般愛好家の楽しそうなセミナーとは異なり、台湾、香港からのリコーダー専門家の申し込みも
あり、残り僅か(60定員)だそうですので、成功させなければなりません。

午前の私は英語、午後はミンチョン先生による中国語ですが、よろしければ是非お出かけ下さい。
LCCで2時間半、片道五千円程度です(関空)



恐らく日本では将来的にもこういう市場原理自体が無いことだと思いますゆえ。




2013年5月21日火曜日

感涙




前記、トリオの最終公演を聴きにわざわざ東京に出向きました。
日本の本当の最終公演です。偶然に私の誕生日でした。


前記、大阪公演とはまた全然異なった、どちらかというと渋い、しかしノリノリで
ここまで違うかという感じの公演でした。個々のポテンシャルも最大に引き出されていたと
思います。

会場のキャパも(東京の方が小さく)違うため、響き方も聴き方も変わるとは思います。

とにかく、わざわざ出向いた甲斐があったというものです。



恥ずかしながら、アンコール4曲目!最後のナットキングコールの盤で知られる
Anser me ,My love にノックアウト!特にピアノの後奏で!
全く雑音を出すまいと弦を抑えるバスのゲイリー、聴き入るジャックの姿も要因です。



コンサートを聴いて、初めて「感涙」という事態に。




凄い音楽家というのはあくまでも凄いと素直に思いました。

少なくとも物凄い事態をクールにやってのけてしまうのですから~


2013年5月13日月曜日

キース・ジャレット・トリオの日本最終公演(大阪ラスト)




終演後の舞台


大阪は新しくなったフェスティバルホールにて、キース・ジャレットpf、ゲーリー・ピーコックbs、
ジャック・ディジョネットds、によるトリオのコンサートを様々な想いで聴いて来ました。

数あるジャズのピアノトリオの中でも抜きん出て最高峰のユニットで、そのアンサンブルは凄まじく、
信じられない程ポテンシャルの高い音楽芸術を聴かせてくれます。


2900人で満席のジャズトリオなど他にありますまい。
クラシックを愛する女性と、トリオを愛する男性で構成される聴衆というのも面白いものです。



加齢による決断だそうで、今回が30周年で最後の来日。
思えば、私が学生の時から追っかけて来ましたから、自身には様々な思い出があります。
東京、大阪の公演はお金を借りてまで拝聴に出向いた記憶があります。

ロンドン留学中にロイヤル・フェスティバルホールでいきなり「枯葉」を一曲目でぶつけてくる辺りは、日本での構成と全く違ったり、という発見も。



本日は、始めは固めの形式でキースらしいしっかりとした前奏に始まり、途中のバランスを
とりつつ、アンコールはキャッチーなメロディの4ビート、バラード、ブルースというセオリー通りの
展開でした。すべて極上。加齢による衰えは感じませんでしたが、確かに昔とは楽曲の構成が
異なった感じです。対極的に言うと、粘らずまとまっている傾向。




先日の18世紀オーケストラと、このトリオを聴けた時代に生存して幸せだったと思う反面、
自分の指標となる、真の音楽芸術家をどんどん聴くことが不可能になっていく理不尽。

確かに爺さんが恥を晒す姿は見たくありませんが、少なくともえげつないテクニックを
備えた人達なのですから、倒れるまでステージに立ち続けて、我々中堅の指標で有り続けて
欲しいと思う事は間違いなのでしょうか。

残念な気持ちが勝り、少々落ち込んでいます。



ピアノトリオの形式はバロックのソナタを演奏する形式とまったく同じと考えても差し支えありません。わかる人にはわかるはずです。アンサンブル、リリシズムは古楽が学ぶべきものです。


(;´Д`)



尤も、「指標」などと云々言っている年齢でもなくなった事も事実でしょうか。

来る高齢に備え、昔に身につけたテクニックを更に磨くまでですかしら。





2013年5月7日火曜日

リコーダー譜の出版集団 AKPの始動




Akiyama Kimura Project (AKP) 秋山木村プロジェクト

が、一冊目としてお届けする譜面は日本古謡の 「ふるさと」 です。



◆監査&第三者委員・秋山麻子  ◆AKP長・秋山 滋   ◆AKP副長・木村知之

◆撮影・総務・木戸麻衣子   ◆表紙画・小川宏石   ◆デザイン&浄書・福盛邦彦
       ■初演:2012年8月(大阪) ガナッシュ・リコーダー・アンサンブル (木戸麻衣子、財前奈緒子、深田智英)




リコーダーを愛好する方々に、今までに存在しないケースのアレンジで名楽曲を
ご提供する事を目的としています。また日本の名曲を世界へ、というダブルテーマも。

製作側も常に高いモチベーションで取り組めるような非見栄張り的小集団です。
故に全く自由で、縛り無き「自費出版」にて、主に海外への進出を念頭に置き、
紆余曲折の末に制作を試み、仲間の力を結集させ、完成へと導きました。


私とは異なり、近日ポジティヴな出来事が連発している木村氏は、
その見事な作品の制作に現在、適材で重要な人物なのです。

表紙絵は近日、画伯に認定され、水墨に熟練された小川宏石さん。

デザインは私のお弟子で楽譜の浄書、及びデザイナーとしても優秀な20代前半の福盛邦彦君。

総務は同じくお弟子で、統計や外注、紙質から発注や構成までの木戸麻衣子さん。

監査と第三者委員として、金銭管理と厳しい譜面チェックにチェンバリストの秋山麻子さん。

初演はガナッシュリコーダーアンサンブルのみなさん。



かれこれ20年の付き合いになりますが、おそらくジャズメン&作曲家とリコーダー奏者が
日本の名曲で手を組むのは世界で初めてではないでしょうか。
何より大事にしてきた人達をこのように結集出来たのが手前味噌ながら良かったかと思います。








とにかく、ブレーンとして優秀な集団を形成。今後の展開への準備にも入りました。
ご提供するこちら側も「幸せ」で、常に「違和感が無いように」しなければいけません。
これが重要なのです。私には。



この5月5日、AKPのスーパー・ブレーンが集合し、数百部の一枚一枚のチェックを行いました。
一見、素人臭い作業ですが、実はその一部一部に気持ちが入って行く感じがするものです。




あくまで目的はその美しい「音楽」であり、年に二作品程をお届けするべく、
様々な意見の交換を行いました。賢者の集いにはストレスが全くありません。
時代もベクトルも同時期に生き、挫折や苦しみを分かち合った仲間だけにです。

結局は理想論や非建設的な議論は一切排除し、超現実に少し先を見据えた会議になりました。







私を始め、前記、製作側のモチベーションが非常に重要であり、
逆に妙にブレイクする事を非常に慎重に考えています。

しかしながら、日本の美しいメロディによるリコーダー合奏譜は珍しい品ですので、
世界のみなさまのご興味を戴ければ幸いに思います。


7日の午後より、アンリュウ・リコーダー・ギャラリーにて販売を開始して戴きます。
超専門書ゆえ、一般有名書店、楽譜店ではお求めになれません。


ご興味お有りの方は、是非、大阪にて一度ご高覧ください。